ところで「合気道」の「合気」とは一体何の事なんだろう。
1.「気を合する事」とか「天地の気に合する事」、「力を抜く術」とか様々な定義がされている。
合気道の合気って何? 力の概念なのか技術なのか理念なのか (aikidoshibuya.tokyo)
しかし、あまりに抽象的でわからない。
2.私は具体的には・・・「相手とひとつになる意識」だと思っている。 が、それも抽象的で何を言っているのか分からないでしょう。
具体的に説明するために、社交ダンスを例にとってみる。 少し前流行った映画「shall we dance」のダンスである。
相手と一緒に踊るとき、<自分が先に動けば>相手を引っ張り、<相手が先に動けば>自分が引っ張られる。
<同じタイミングで動く>ことが出来れば一緒にスムーズに踊れる。
私のような素人(学生時代にダンパ(ダンスパーティー)というのがあり、そのため習ったことがある)が社交ダンスをやると、タイミングを合わせるため、右に行くときは右手ですこし引っ張ったり手前に引いたりしていた。私の習っていたダンススタジオの先生は体全体で方向性(動きの軌道)を教えてくれていた。
若い女性だったのでそれなりに嬉しかったが。
社交ダンスで学ぶ 非言語での伝え方 | ヒロスダンススタジオ (hirosu.jp)
おそらく上手い人同士では、気持ちが通い合い、次にどうするかはわかるのだと思う。(勝手な推測だが)
その時自分と相手が二つのバラバラな個体が物理的に一緒に動いているという意識でなく、
「二つのモノが一つになって」動く…という意識が必要。
3.しかし、合気道は武道である。
相手は、仲良くダンスをしようという訳ではなく、攻撃してくるのだ。
手で攻撃する場合は重心はその手の部分に掛かってくる。
即ち、その人の重心は安定した基底面(自分がバランスをとれる範囲)からずれ、すでにバランスを崩した状態といえる。
だから、相手の動き(気)にあわせるとは、相手の目指す方向に誘導(導く)ことになる。
無論本来なら、自分がそのターゲットなのだが、それではケガをするので、相手の気を違う方向に誘導するのだ。
その結果相手は倒れ、それが技になる。
しかし、そのためには、自分が中心となって相手をコントロールすることが必要。
相手の重心をコントロールするためには、自分の足がその場に「居つかず」、且つ「中心軸を維持」できなければならない。
4.そのためには、腰を中心とした動きができ、手や足の緊張をとり、相手の「気」を察知し動けるようにならなければならない。
そのためには、相手の動きを「模した(写した)」動きをとることにより、相手の「気」も察知できるようになる。
合気道の一連の技の習得はその為にあると思っている。
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