<合気道>の稽古をした後は、とても「気持ちが良くなる」。 時には若い頃スポーツをやった後のような<爽快感>を味わえる。 特に早朝に稽古をすると「体の細胞が蘇る」ような感覚がある。 だから、やめられない・・・という人が多いと思う。
知らない人からすると、合気道は<武道>なのに何故「気持ちが良い」とか「爽快」ということになるのだろう、という疑問が湧いてくるだろう。
本来武道とは一昔前は<根性><努力><気合い>といった言葉と<強い>というイメージがあった。
しかし、合気道はいずれとも異なる。 合気道の開祖は<愛>と<調和>といった事を唱えている。 それでいて、開祖や藤平先生、塩田先生はマンガになるくらい<圧倒的に強い>。
知らない人からすると、「うさんくさい」ということになるだろう。 実際はどうだろうか。
【私の経験】 1.私が合気道を始めたのは、武道を習って「強くなりたい」といったことが理由ではない。 サラリーマンをやっていて体を壊したためだ。 症状は、<強烈な頭痛>に襲われ、その後<気分が悪く>なり、何も食べてなくても<胃痙攣>を起こし<胃液を吐き出>した。 その後は立って歩くのもつらくなり、会社からは毎度タクシーで帰宅した。
2.色んな病院で診察してもらったり、CTを撮ったりしたがどこも異常はなかった。 精神的な原因ではないかと言われ、進められるままにスポーツをやり、気分転換に山に登った。 しかし、よくならなかった。 その頃は、手のひらや足先はいつも冷たく、夏でも靴下を着けて寝ていた。
3.同時に食生活も変わってきた。 肉類が食べられなくなり、カフェインの入っている飲み物もダメになり、最後は<水><玄米><白身の魚><生野菜>くらいしか食べられなくなった。 当時(20歳代)で、身長170㎝、体重は45㎏程度だったと思う。
そして民間療法や宗教に頼ろうとして、色々試したがどれも良くならなかった。 もし良くなっていたら、それがあぶない宗教でも入信していただろう。
4.なんとかしようと健康法を模索していたとき、本屋で「合気道は体にいい」という本をみつけ早速入会した。
当然、そんな体調なので他の人のように上手くは出来ない。 中学生や年配のおばさんに手を捻られて「ドタン」と倒れたが、すぐに起き上がれない。 「はぁー、はぁー」息をはきながら、ゆっくりと立ち上がることしか出来なかった。
指導している先生は「肩の力を抜きなさい」「相手に合わせなさい」「ゆっくりと呼吸しなさい」と言うので、可能な限りそれに従った。
5.ふた月くらい経った頃だと思うが、相手の手から何か<温かい>ものが自分の体に流れて来るように感じた。とても不思議な感覚だったが、「気持ちよかった」。
それからは体調の許す限り道場に通うようになった。
6.2年くらい過ぎ、初段になった頃には昔の<元気な体>に戻った。 それ以降もストレスが溜まると道場に行くのが習慣になった。 特に休日前の金曜日は、一週間の疲れと溜まった不快な思いを忘れるために必ず行った。
【通常の稽古】 3級程度までは<型>を覚えるのに精一杯で動きがギクシャクしているが、<型>がひととおり身につくと、力と力がぶつからないような<滑らかな稽古>になり、お互いの<気>が相手に伝わるようになってくる。
そうすると単にスポーツをやってストレスを発散するというだけでなく、体の中を<気>が巡り「すっきりした<爽快感>を味わえるようになってくる」と思う。
最近、初段になった人からもそんな声が聞えてきた。
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